2005年03月15日

RPGにおける交渉

 もはや古典的な話題ですが、RPGにおける交渉について書いてみます。これについては議論が出尽くした感もあるので、まとめ的な内容になります。

 RPGにおける交渉を、下の四類型に分類しました。ゲームによっては、どの類型を用いるかルールで指定されていることもありますし、「ルールの欠如」によって選択肢が制限される場合もあります(キャラクターの交渉能力や魅力を表すパラメーターがまったくないゲームなど)。

1.交渉を「克服すべき課題」とはしない
 つまりどういうことかというと、交渉の場面はあっても、それにゲーム的な意味を持たせないというやり方です。
 典型的には「プレイヤーが交渉をする意思表示をすれば、ほぼ自動的に交渉が成功して話が進む」というのがそれでしょう。ゲームマスターが、プレイヤーに多少のロールプレイを要求することもありますが、よほど的外れな事をしでかさない限り、ロールプレイの内容は交渉の成否に影響を与えません。
 「自動的に交渉は成功」としてシナリオを組む場合はあまり問題になりませんが、「自動的に交渉は失敗」とする場合、プレイヤー側に「やり方次第では交渉を成功させることができるのではないか」と思わせてしまい、無駄な努力をさせてしまう可能性があるので注意が必要でしょう。 
 私の経験上、実はこのパターンが一番多いのではないかと睨んでます。なんだか拍子抜けな感じもしますが、これはこれで悪くない手法です。ただし、ゲームによっては交渉能力がキャラクターのパラメーターの一部になっています。わざわざ交渉能力の高いキャラクターを作ったプレイヤーは、そのパラメーターがゲーム内で意味を持たないことに気づけば、当然不満を感じるでしょう。

2.ゲーム内のパラメーターを使って交渉の判定をする
 キャラクターの交渉技能とか、魅力の能力値などを使って、交渉が上手くいったかどうか判定をさせるやり方です。プレイヤーの交渉能力は、考慮に入れません。
 キャラクターの交渉能力を表すパラメーターの重要性を損なわないのが、この手法のメリットです。例えば、キャラクターの魅力を低くしているくせに、プレイヤーの話術で交渉を解決しようとするような「ルールの骨抜き」を防止することができるわけです。
 デメリットは、たいていはサイコロを一回か二回振るだけで終わってしまうので、あまり面白くないことでしょう。判定が成功すれば成功のロールプレイを、失敗したら失敗のロールプレイをするという方法もあるでしょうが、ロールプレイがよほど好きな人以外は、そこまでしたいとは思わない気がします。交渉の判定には影響を与えないが、優れたロールプレイに対して経験値上のボーナスを与えるという手法も提唱されています。
 交渉の判定を面白くするために、戦闘のルールにも匹敵するような複雑かつ面白みのある交渉ルールを作るというアイディアも昔からありますが、これはこれでなかなか難しいようです。

3.プレイヤーが具体的な交渉を行う
 こちらは逆に、キャラクターのパラメーターは使用せず、プレイヤーの交渉能力のみで処理する方法です。
 プレイヤーが自分の頭を使って問題を解決する楽しみを得られるのが、このやり方の最大のメリットでしょう。なかなか難しい手法だと思うのですが、独特の魅力があり、根強い支持者が存在します。
 デメリットとして、第一に、1と同じくキャラクターの交渉能力パラメーターが意味をなくすことが挙げられます。第二点は、プレイヤーとゲームマスターの双方に経験や技術が要求されることで、どちらが欠けていても上手く回りません。
 ボードゲームなどでもそうですが、ゲームでの「交渉」という要素は好きな人と嫌いな人に分かれるものです。プレイヤーの交渉能力を試すようなスタイルは、無いとつまらないという人がいる一方で、一部の人にはひどく敬遠されます。ただ、RPGではゲームマスターが甘めに裁定することもできますから、それなりに気軽な交渉にすることもできますが。

4.折衷策
 2と3の折衷方式です。
 先にプレイヤーにロールプレイをしてもらい、その内容に応じてボーナスやペナルティーを加えて判定を行なうやり方と、先に判定を行ってから、その結果を睨みながらプレイヤーのロールプレイを評価するという2種類のやり方が考えられます。
 なかなか良さそうな手法に思えますが、ロールプレイという形のないものと、判定に用いる数値とを変換する際に、なにやら釈然としない不透明なものが残るのが気になるのは私だけでしょうか。深く考え始めると、ゲームマスターは大変なことになりそうですし。
 それで、2と3の「良いとこ取り」になればいいのですが、交渉内容が良かったのにダイス目が悪くて交渉が失敗したり、判定の結果が良かったのにロールプレイの内容を低く評価されて上手くいかないと、プレイヤーはかえって不満を感じる可能性があります。
 そこで、判定とロールプレイのどちらか良い方を採用するというのもひとつのやり方だと思います。しかしこの方法でも、パラメーターの骨抜きという危険に半分足を突っ込んでしまうことは否めません。

 結論としては、これが一番いいという方法はないので、使用するルールと参加者の趣味に合わせて適当なものを選べ、という平凡な意見になります。ゲームマスターはセッション前に、どの手法をとるかプレイヤーに宣言しておけばよりよいでしょう。
posted by Glaurung at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | その他RPG一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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